腹腔内圧力と髄液圧

先日のランニング、腹圧、体幹トレーニングの続きのお話し。 

フォーム変えれば、体幹鍛えれば問題解決だなんて、勿論そんな短絡的な単純な話しでは無い。 ケアとは何かを真剣に考えている者には、必ず面白いと思うネタを少々。

我が院では開院以来、日常の治療に眼底検査も取り入れている。 昨今、小学校の校則のようなルールでしか仕事が出来ず、本質を読めず伝えられぬ人間のせいで、本当に必要な情報が入手できぬ世の中。 当然此処からの話は理解できぬだろうし、面白くも無ければ参考にもならぬだろうが、まぁ、簡単に書く。

眼底所見からは様々な疾患を読みとる事が出来る。例えば神経乳頭から自発拍動、髄液圧を読みとり、その髄液圧変動因子のひとつである呼吸に基づく胸・腹腔内圧の変動、静脈圧の上昇、またこれに伴う様々な静脈の状態との関連を考える。

トラブルが起きぬように、日常から心がけるのかケア。 たかだか頭痛・吐き気と片付けず、その裏に隠れている問題も考えてこそ、正しく管理・指導が出来るのだ。

では実際そのような管理・指導は誰がしてくれるのだろうか? くだらない資格やルールで本質に誰もたどり着こうとしない、辿りつくのを阻害している変な世の中。 誰もやらぬなら小生がやる。 ただそれだけで生きている。 

だからと言って自分一人の力で全てやってる訳では無い。 前職の経験、出逢った仲間や人達。それと日々色々学ばせてくれている患者の方々。 それこそ倍返しする為に、今日も精進。

健康番組と動画配信

昨今ゴールデンタイムにテレビをつけると、どのチャンネルも健康番組ばかり。 初めにビックリさせて脅かして、Aさん登場で具体例。 そして最後に明日からコンナ事しましょう体操しましょう、コレ食べましょう!とで、年配者ウンウン。

「自分にピッタリ当てはまるのよねぇ~!」と皆が言う。  まぁ、そう言われるように番組作ってるからねっ。

そんな番組見て本読んで、すぐさま電話して連絡して行ってみたり、手当たり次第にやってみる患者はどんな人物像か? 行くこと、やる事が良いか悪いかだと論点ずれるから止めておくが、数多くの患者と真剣に向き合っている者であれば言いたい事が分かるだろう。

それでも患者は素人なのだから仕方が無い。 問題なのは治す側がそういう情報を、これ見よがしに配信している事実。 何も分かって無いか、何も考えていない者の典型例。 コレが原因、此れですぐ治る!なんて動画をネット配信しても、誰がそんな動画に喰いつくか分りそうなもの。 心底感動してもらえると本気で思っているとしたら、だいぶ幸せな人間だ。

膝つき合わせて目合わせて、お互いの気持ちを考えながら理解しあう。 それが真の診察。 一番大切な事を理解している人との出逢いは、何よりも大切にしたいものである。

ぎっくり腰を楽にしますか、治しますか?

さすが連休明け、ぎっくり腰が来る。今月既に何人来た事やら。

数年ぶりにやって来る患者は、皆気まずさそうに、すまなそうにやって来る。 昨日来た数年ぶり患者も、「8月9月はぎっくり腰多いって言ってたもんねぇ~」と苦笑いしながらやって来た。 痛くて辛いのに、笑顔しなくて良いからねっ。www

其れに対して、新規のぎっくり腰患者の多くは何故か上から目線。 「原因は何だ!速く治せ!」という割には説明しても理解する気ないし、ちゃんと治す気も無い。 患者が悪いのでは無い。今までそういう治療しか受けてこなかった事実が悪く、そういう治療しかしなかった治す側が悪い。

筋力不足と運動不足のせいにされ、歪み直すから運動してね!的な治療。 ソコ180度違う。 其れを既存患者は既に理解しているから気まずく苦笑い。

楽にする治療と治す治療はまるで違う。 そのヒントを昨日の膀胱内圧力の話から感じ取れたら必ず治る。 人間、読んでも聞いても理解する能力が無ければ無駄なダケ。 共に歩み寄り、理解し合おう。

ランニング中にトイレに行きたくなる話。

先日、100km以上走るランナーから、毎回レースで何度もトイレに行ってしまうという相談を受けた。 相談というより話しの流れで。さほど本人は困っていないのかもだが。

以前からランニング中のトイレや腹痛についての相談は多い。 前職時代から多くのランナーと接する機会も多く、幾度となく相談に乗る事があったのだが、アドバイス聞いて実践してすぐ解決!なんて、そんな都合の良い問題では当然無い。

そもそも尿意とは何か?

膀胱内に尿がたまると、膀胱内圧が上昇する為だと、今どきググれば素人でも入手できるは此処まで。 間違いでは無いが、此れで原因100%だと思い込み、やれ水分だ緊張だ、ミネラル・イオンだと、場当たり的にソレっぽいランニング的ジェル、フード買いこんでレッツゴー!で、「アレすっごく効いたんデスヨー!!」    ん?今さっき悩んでるって言いましたよね?って事は治っていないんですよね?!?! と、数年前にコンな会話をした事も。

で、話しを尿意に戻そう。 先ほど膀胱内圧と書いたが、膀胱内圧は尿が中にたまって上がるだけでは無い。 その外側の腹腔内圧の上昇に伴っても上がる事がある。 そこのところの、膀胱内圧力と腹腔内圧力の関係を研究した論文も幾つもある。 

その腹腔内圧力を上げてしまう理由がある。 簡単に結論のひとつを言うと、無駄にコア、体幹に力の入った、力んだ走りをしているのだろう。 其れを解決するのが小生の仕事であり真骨頂であり、真の運動療法。 痛い関節動かして筋肉揉んでるのが運動療法では無い。

あくまでコレは素人に分かり易く書いたほんの一例、全てでは無い。 ググっても理解できないのは素人だからであり、専門的な事を理解するには専門的な知識がいる。 故に一番必要なのは信頼できる人間を見つけ、心底信頼する決意がもっとも必要な事なのである。

そんな人間に囲まれる人生が、きっと一番幸せな人生というのだろう。 日々精進。

選手の怪我、審判の怪我。

夕べも馴染みの患者の男性が、明日この連休は子供の野球の審判で大忙しだと。 しかもコノ生憎の雨。 それでも早起きして取り敢えずグラウンドに行きますからねぇ。ホントにご苦労様です。m(__)m

で、こんなケースで過去何でもやっちゃってるんですよね、転んだり、腰だったり。

どんなに混んでいても診るしかない。 バツ悪くて笑顔だが、痛いくて苦しくて引き攣ってるし。

怒らないし、笑わないから遠慮せずに。(笑) 良い週末を。

陸上部

陸上部

10年前は陸上部の子供なんて殆ど来ず、野球とサッカー部の子たちばかりだった。 だが最近は毎日必ず誰かしらやって来る。

中学生は高校への進学と同時に他のスポーツに変更する子供も多いので、そこを考慮して運動プログラム組んだり、高校生は熱心に部活動していた子ほど、大学行ったらキッパリスポーツ辞めたり、大学生は趣味で続けるかどうかで何処まで追い込むか大きく変わる。

若年になればなるほど、両親の意見も必ず重視する。 後日改めて個別に時間作ってでも親と打ち合わせしたりもする。 まっ、ソコお金取れないケド。www

とにかく納得して治療を共に始めるのがウチの流儀。単なるお互いの好みでは駄目。

走るという単純な動作だからこそ、細かく緻密なやり取り、改善が重要。 正直専門的な知識が無いと分かりづらく理解しにくい。 だからこそ共に歩む。 一歩の積み重ねでゴールなのだから。

 ウチの患者は誰ひとり、高山病にならなかった、させなかった話。

コレでも一応アウトドア事業部にいた事がある。 そんな関係でMERRELLを今でも取り扱っているのだが、正直ヘッポコ。 低山専門でガチ山登山は無理。尊敬する。

と言いながらも患者連れで、過去四回富士山にも行った事がある。 行楽トップシーズン、毎週末必ず何名も山へ行く患者がいる。 で、今年もみんなで何処か登りに行こうよ~!と言われ続ケ... ハイ、、もう少々お待ちクダサイな。

当然一緒に連れて行ってくれという患者は皆初心者。流石に他人連れは責任もあるので、富士山クラスはガイド経験・資格のある患者に必ず同行してもらう。

で、問題は体調。 途中高山病だけは絶対避けたい。 『高山病はヨ~、どんな屈強な奴だってなるときゃなるんだヨー!』と、山屋の知人達は良く言うが、コチトラそういう訳にゃいかねぇんダヨー!!

シンプルに単純に病態解明。要は高地で低酸素で拡張型頭痛がベース。 今さら偉そうに言う話しでも無い。  だから毎回患者には、登山開始数時間前から鉄のサプリを飲んでもらう。 人によっては登山中にも。 その甲斐あって、初心者20名ほどで富士山登っても、誰ひとり高山病にはならなかった。 いや、正確には飲まなかった男性一人だけ撃沈していた...

昨晩も週末レースがある患者にちょいっとアドバイス。 まぁ、やるかやらないかは本人次第ダケどねっ。

連休が続く今月コレから。 皆さん、良い行楽を!

その肘・肩の痛み、外傷ですか障害ですか?!

最近もまた、優秀なプロ野球選手が故障で引退を発表した。 治す側として此れほど悲しいニュースは無い。

例えば 「肘・肩の怪我で戦線離脱!」 なんて言葉をよく耳にするが、そもそも "怪我" とは何か? 意外にも治す側ですら正しく理解していない場合も多い。

一般的に怪我は外傷であり、障害では無い。 別の意見では、組織の損傷の度合いで傷・怪我を分けたりもする。 此処で大きな過ちなのが、痛みが全て組織の損傷発で生していると思い込み、決めつける事。 

痛みというのは多因子多要因。 怪我・外傷は組織損傷を伴うが、障害は必ずしも損傷を伴うとは限らない。  当然、外傷と同じ治療、外傷が専門で治すところでは治らない。

凄く前向きに治療を捉えたら、多因子多要因が故に、訳も分からず揉んでいるだけでも良くなったりもする。 たまたま。  原因を把握して無いが為、いずれ必ず再発。 良くなっても治ってはいない。

先述の「肘・肩の怪我で戦線離脱!」というニュース、もしその選手がぶつけて転んで捻って痛めたのなら怪我で良いのだが、良く考えたらきっと矛盾。 そりゃ治らん。

情報が多過ぎる昨今、どんなに収集しても理解力が乏しければ、その情報という武器は凶器になる。  故障で引退だけは絶対させたくは無い。 此れだけはこの三十年貫いてきた信念である。 共に歩もう。

ピッチャーの治療、キャッチャーの治療。

未だに筋肉揉むのが、伸ばすのがケアだという風潮が強い。 酷いと痛くないから、疲れていないから、今は今日はケアいらないと。 

ベストコンディションを作るのは日々の積み重ねだという事を、長年海外で未だ一線で活躍する某有名野球選手が言っているのに何故分からぬのだろう。

練習やトレーニングは疲れるもの。その疲労は回復させねばならないもの。寝れば食べれば回復するとはまさか思ってはいないわナ。

競技によって、ポジションによって、競技スタイルによってトレーニングも変われば、疲労のタイプも変わる。当然ケアの方法も変わって来る。 短距離の選手と長距離の選手、同じケアなど小生はしない。

だが、この部分に関してはお互いのコミュニケーションの深さと比例する。 行けば診れば思い通り、理想通りになると、どちらか一方に理解し合う気が無ければ成立などせぬもの。

昨今、選手と指導者との関係が色々取りざたされているが、基本信頼。 安近単に信頼は転がってはいない。  心と力、本当に強く持って挑まなければならぬのは、さてどちら!?かだ。